健康は靴から!! 高まるウオーキング熱
裸足感覚で足腰を鍛えたり、ひざの痛みを予防したり…。人間の正しい歩き方をサポートする“歩行改善型”のハイテクシューズが脚光を浴びている。強力なクッションで足をガードする従来の靴作りの発想を転換。あえて不安定な状況を作るなどして、人間の本来の力を引き出そうというものだ。中高年のウオーキング熱の高まりなど健康志向を受け、愛用者が増えているという。
http://www.sankei.co.jp/enak/2006/apr/kiji/18walkingShoes.html
■■■ 裸足の感覚
靴のゴム底に無数の切れ込みが入り、足の動きにあわせてグニャリと曲がる。そんな手法で、従来にない柔軟性を持たせたのが、ナイキジャパンが一昨年に発売したトレーニングシューズ「ナイキフリー」だ。
ナイキフリーは足の動きにあわせ、靴底が自在に曲がるのが特徴。裸足に近い感覚で歩くことができる。価格は1万2000円前後
「裸足で歩いているようで気持ちがいい」と評判が広がり、健康志向の中高年から運動不足の子供まで、幅広い世代で愛用者が増えている。「気持ちがいいのは、自然な歩き方ができている証拠。指で大地を蹴(け)り、しなるように足を動かせているためです」と話すのは、同社マーケティング本部の伊東ひさ乃さん。
クッション性を高めた従来のスポーツ靴は、足を衝撃から守る効果がある半面、靴底は厚く、足首を固定するなど、足の自由な動きを“束縛”するというデメリットもあった。
そこで、靴の持つ保護機能と、裸足のよさを両立させようと作られたのがこのシューズ。激しい競技には向かないが、日常生活で履くことにより、足の指や足裏、ふくらはぎなどが鍛えられるほか、「人間本来の歩き方を取り戻す手助けとなる」(伊東さん)。アスリートのトレーニングに使われる例も多いという。
■■■ 砂を踏む
アフリカのマサイ族の歩き方をヒントに作られたのが、「エバニュー」(東京)が輸入販売する「MBT」(通称・マサイシューズ)だ。「かかとが高い靴を履くと、つま先が下がり、姿勢は自然に前のめりになる。この無理な姿勢が腰痛などの原因になる」と同社。
マサイ族の歩き方をヒントに作られた「MBT」はかかとにスポンジ剤を採用。背筋を伸ばした歩行をサポートする
MBTはかかと部分にスポンジ状の素材を採用している。足を踏み出すとかかとが沈み込むため、自然とつま先が上がり、姿勢が乱れない。最初は砂を踏むような不安定さを感じるというが、徐々に慣れ、腰の筋肉などが鍛えられるという。
開発をしたのはスイスの「マサイ社」。裸足で生活するマサイ族に、ひざや腰の関節痛が少ないことに着目し、歩き方を調べたところ、かかとをあまり上げず、すり足に近い状態で歩くことが、関節への負担を軽減していることが分かった。
価格は3万円前後で購入時には20-30分の事前講習が必要と敷居は高いが、ウオーキング好きな中高年に人気だ。
■■■ ひざ関節痛予防
歩行改善の領域に新規参入する企業も。「アサヒコーポレーション」(福岡)は6月に、ひざのトラブルを予防する靴「アサヒメディカルウォーク」を発売する。
ひざのトラブルを予防する「アサヒメディカルウォーク」。かかとの渦巻きが関節への衝撃を緩和する
靴底のかかと部分にスクリュー状の渦巻きがあり、つま先が外側に開くように誘導。すねが外側に開き、着地時の衝撃を吸収する「外旋運動」を助ける。平成15年から関節痛のメカニズムに詳しい福岡県の整形外科医や九州大学と共同開発に取り組んできた。
外旋運動には、歩行時の衝撃を分散する効果があるが、加齢とともに筋肉が衰え、外施運動ができなくなることが、ひざの変形性関節症の原因になると指摘されている。同社では「筋力の衰えを感じてきた関節痛“予備軍”の方に利用していただきたい」と意気込んでいる。
価格は1万5000円前後。購入時に専門トレーナーによるアドバイスが必要だ。
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